えほんの絵　世界の絵本原画展

えほんの絵 －軽井沢絵本の森美術館所蔵　世界の絵本原画展－

1999年1月30日(土)－3月22日(祝)

絵本の歴史は “子ども” の歴史でもあります。

ヨーロッパ社会において、長い間「未成熟な人間」或いは「安価な労働力」と考えられてきた “子ども” は、17世紀に初めて、“子どもらしさ” という特有の性質を持った存在として認められるようになりました。子どものための「絵のある本」が最初につくられたのは、この頃のことです。しかし、初期の絵本はいわゆる教科書や図鑑のようなものに過ぎず、子どもが楽しむための「絵本＝トイ・ブック」が一般に広まったのは、“子ども時代” の大切さや心の豊かさが見直された19世紀半ばのことでした。

絵本の本場イギリスでは、ランドルフ・コールデコット、ケイト・グリーナウェイといった人気画家が生まれ、20世紀に入ると、子どもたちへの特別なプレゼントとして、アーサー・ラッカムやエドモンド・デュラック等による「豪華本＝ギフト・ブック」がつくられました。そして今日、多くの画家たちが絵本の挿絵を手掛け、それぞれ独自の表現で物語の情景を伝えています。その多様性から言えば、現代はまさに百花繚乱の時代と言っても過言ではないでしょう。絵本はもはや子どもだけのものではなく、大人にまで幅広く親しまれるアートとなったのです。

本展では、19世紀から20世紀初頭に描かれた挿絵のスケッチや、当時の豪華本に合わせて、今世紀に活躍した海外の作家たちによる絵本原画など、約50点を紹介いたします。これらの作品を通じて、絵本の歴史を振り返ると同時に、絵画作品としての絵本原画の魅力を十分に感じていただけることと存じます。どうぞごゆっくりお楽しみください。
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◆開館時間…午前9:30～午後5:00　（最終入館は午後4:30まで）
◆休 館 日…毎週月曜日、2月12日(金)

[主 催] 浜田市／浜田市教育委員会／財団法人浜田市教育文化振興事業団
[協 力] 軽井沢絵本の森美術館

◆観覧料／
一　般　 400円　（300円）
高校・大学生 300円（200円）
小・中学生 100円　（50円）

※（　）内は20名以上の団体料金