こどもの心・川端建生 展
1998年4月11日(土)-6月28日(日)
1969年(昭和44年)、25歳の川端健生氏は、第33回新制作秋季展に初入選、新作家賞を受賞しています。「この秋は子どもの絵を描くんのや」と意気込み、精魂込めて仕上げた作品が入選したのです。その時、氏のアトリエには、壁いっぱいに子どものスケッチが貼られていたそうです。以来、川端作品には子どもたちがたびたび主役として登場しています。おそらく氏にとって子どもたちは、常に創作意欲を刺激し、新たな作品を生み出す源であったのではないでしょうか。氏の描く子どもたちの表情には、どこかうつろな寂しさが漂っていますが、画面は物語性に富んでおり、観る者に実に様々な印象を与えてくれます。「この子は一体、何を考えているのだろう」「この子の想いはどこにあるの」ー。作品に向きあっているといつしか絵の世界に引き込まれ、描かれた子どもたちに語りかけたくなるような気持ちがこみあげてきます。モデルとなったのは、氏の最愛の二人の子どもたちです。作品に込められた父のやさしいまなざしや、いつくしみの感情が、まるで子どもたちと言葉を交わしているかのような雰囲気をもたらしている理由なのかもしれません。
本展では、子どもが描かれている作品を中心に、素描や絵本の原画など、約40点の作品を展観いたします。素直に作品と向きあうことで、愛情こまやかに子どもたちをとらえ、表現した川端氏の真摯な想いや、日本画の繊細な美しさを存分に感じていただけることでしょう。
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◆開館時間…午前9:30~午後5:00 (最終入館は午後4:30まで)
◆休 館 日…毎週月曜日(ただし5/4は開館)、4月30日、5月6.7.8日
◇会 場/浜田市世界こども美術館
[主 催] 浜田市/浜田市教育委員会/財団法人浜田市教育文化振興事業団
◆観覧料/
一 般 400円 (300円)
高校・大学生 300円(200円)
小・中学生 100円 (50円)
※( )内は20名以上の団体料金
川端先生が描いたこどもたち。 笑ってる? さみしそう? 怒ってる? ねえ、みんな、描かれたこどもたちとお話しようよ。 やさしい心でみつめれば、きっとお話できるはず! |